資本主義に限界があるとすれば、そのエンジンである富の増大が、精神的(倫理的)な満足と一致しないことだろう。20世紀のもっとも成功した資本家であるビル・ゲイツは、その資産の95%を死後50年以内に慈善事業に使い切る計画だ。それなら最初から独占利潤を上げないで、Windowsをオープンソースにして知識をユーザーに広く開放したほうがよかったのではないか。
同じ意味で、途上国に多額の援助をする一方で「知的財産権」の保護と称して中国を訴える先進国の偽善も救いがたい。西欧が中国やイスラムに学んで文明を築いたように、中国やインドが欧米に学ぶのは当たり前だ。むしろ欧米(および日本)が植民地支配によって彼らから奪った富や生命に比べれば、わずかなものだ。富は手段にすぎず目的は文化だとすれば、知識を広く開放することが、資本主義を超える新しい倫理ではないか。
精神なきウェーバー専門人 - 池田信夫 blog (via yuco)